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1934年5月の晴れた日。東京の歩道に面した食堂の前でポーズを取る従業員。配達用自転車も写っているが、これは「やなせ鮨」のもの。太平洋戦争以前は、これらの看板のように横書きする場合は右横書きだった。
当時ニューヨーク州教育局の委嘱で作られたスライドだが、この頃寿司は日本以外では基本的に知られていなかった。
寿司について索引で初めて触れた英語の日本ガイドブックは、Terry’s Guide to the Japanese Empire (1920)である。このガイドブックでは、刺身については説明があるが、寿司は酒匂川で獲れる鱒を使った地元の食べ物で、近くの小田原にある幾つかの駅で売られているとだけ書かれている。
それによると、「この川で獲れるもので、小型の銀鱒の形をしており酢で味付けして米と一緒に料理してあり、寿司という名でこの駅や他の駅で16銭で売られている。外国人には不味くて口に合わないが、日本人は大好きである。」1
時間はかかったが、結局寿司はその後海外で急速に普及することになった。アメリカ初の寿司店は1964年にニューヨークで開業(Restaurant Nippon)。シカゴは1967年まで待たされた(Kamehachi)。
海外で初めて回転寿司店ができたのは、ロサンゼルスで1980年のこと。これが世界的な寿司ブームに火をつけた。パリに初めて寿司店ができたのは1984年のことで、1988年にはスーパーマーケットに寿司を納めるヨーロッパ初の寿司工場がアムステルダムで創業。今や寿司店は、ホー・チ・ミン・シティ、バリ、カトマンズからウラジオストック、クウェート、ナイロビなどにもある。2
寿司は今や日本料理を代表するものとなっているが、多くの国々でステータスシンボルとなっている。2007年11月に初めて発行した「ミシュランガイド東京」には、東京の2軒の寿司店が三ツ星と評価されている。一つ星あるいはそれ以上と評価された店は全部で15軒。3
1920年に初めて寿司を紹介したフィリップ・テリーが、日本の寿司店が世界に広がって外国人で満席になっているのを見たら、さぞ驚くことだろう。
このスライドは、ニューヨーク州教育局が、生徒に日本のことを教えるために作成した、一連の日本のスライドの中の一枚。
1 Terry, T. Philip (1920). Terry’s Guide to the Japanese Empire. Houghton Mifflin Company, 368.
2 渡辺善次郎、国際的注目を集める-「日本型食生活」の成立と展開。2008年2月21日検索
3 ミシュランガイド
1934年5月の晴れた日。東京の歩道に面した食堂の前でポーズを取る従業員。配達用自転車も写っているが、これは「やなせ鮨」のもの。太平洋戦争以前は、これらの看板のように横書きする場合は右横書きだった。
